こんにちは。家族を楽しむお母さんの習慣形成コーチ ふぁみママこと渡邉さおりです。
道徳が教科化~。知ってました?
小学校は30年度の今年度から、中学校も来年度から完全実施なのだそうです。ということで、一昨日、この道徳教科化を題材に、家庭や地域が学校と行う道徳教育の在り方を話し合う意見交換会に参加してきました。
道徳は、休憩時間!?
「ねえ、道徳ってどんな感じの授業?」
「うちは考えることが好きだから、嫌じゃないけど、考えるのが面倒な子は嫌いな授業なんじゃないかな。あと、休憩できる授業だと思ってる子も、案外多いと思うよ(笑)」
これが我が子の第一声。残念だけれど、子ども達が体験している道徳の、リアルな感想なのでしょうね。娘の中学校では教科書はすでに使っていて、取り上げられる題材も共感できる、理解しやすいものが多いと言います。でも、道徳は時間内に自分の意見がもてないと発表したり、まとめを書いたりが大変で、難しいとも言います。娘が言う『休憩時間だと思っている子』というのは、多分真面目に取り組まないという意味なのでしょうね。
道徳って、とても大切な授業だと個人的には思うんですけどね。
教科化するという意味は、評価が付く科目に変わるということ
今まで道徳は、学活や総合学習のように、なくてはならない時間ではあるけれど、評価のつかない教科でした。ですから正直、道徳がどのように扱われているか意識したことがある親御さんは少ないかもしれませんね。
今回思い出したのですが、子どもが小学校の時の授業参観で見せていただいた道徳は、なかなかおもしろい授業でした。もちろん先生によるのだと思いますが、先生は職業柄か児童生徒からの感想や意見を引き出すのがお上手です。子どもが正反対の意見を言っても、ちょっとずれた意見を言っても、個人の意見として尊重される、なるほどねと一旦受け止めてくださる、それが『評価されない道徳』の自由な授業スタイルだと思いました。だから子ども達も意見が活発に出せるんだなというのが私の印象でした。
国語数学理科は、きちんと明確な答えがあって、その答えが導き出せるように子ども達は学んでいきます。そういう意味で、習得できていれば良い評価が付きやすく、習得できていなければそれなりの評価。日本の小学校、中学校にいれば当たり前に経験することですよね。そんなふうに他の授業のように、どうやら道徳も評価が付くというのですから、ちょっと気になります。
道徳って、答えが1つになるの?
これは、娘の素朴な疑問でした。そうですよね、道徳で取り上げられる内容は、スパッと答えが出るものではないことが多いのですから。
私もちょっと、疑問だったので、この機会にうかがってみました。
道徳の教科化は、1つの答えを導き出す授業ではなく、個々がどれだけ道徳的な成長ができているかを見るためのものだそうです。なので、他者との比較ではありません。子ども達は授業内で、ディベートしたり、自らの体験と照らし合わせたり、教材の主人公や登場人物の心により沿ったりすることで、自分自身の道徳性を高めていくということのようです。
子ども達の意見を操作して、一元化しようという話ではないし、これを正しい答えとして定着させようという話でもありません。
娘が、「先生がいいと思う答えが道徳の答えなのか」と聞いてきましたが、そういうことでもないようです。もし、先生と同じ意見を自分の意見にしておこう、なんて子ども達が考え始めたりでもしたら、それこそ、おかしな方向へ学校教育が進んでいってしまうと思いますしね。(もしかしたら、そういうふうに気持ちが動く子もいるかもしれませんが・・・)。
先生方は、子ども達の成長評価を文章で表現されるとのことで、それも学期ごとなど長いスパンで子ども達を観察して評価されるそうです。数字やアルファベットでの評価ではありません。それを聞くと、ほっとしますね^^
先生方の熱心な努力
夏休みの夕方。トータル4時間以上もの時間を、100人以上の大人が集まって、道徳について、講義を受け、先生方と話し合うことができる機会で、貴重な経験でした。熱心な先生ばかりで、こういう方々が、子ども達を育ててくださっているのだと実感できました。夏休みといっても、先生方は多くの研修や部活動、授業や行事の準備があって、結構仕事があるそうです。子ども達や保護者の見えないところでも、子ども達を支えるための努力をしてくださっているんですね。
私が住んでいるエリアは、在住の先生が定員よりも少なく、エリア外の先生が長い通勤時間をかけて通ってきてくださったり、下宿をしてくださっていたりする率が高いのだそうです。幼稚園、保育園の先生も、絶えず募集をかけているそうです。外国人の多いエリアなので、外国人の子どもと親御さんのサポートの仕事も教職に関係なく、必要なのだそうです。
こういうことってね、知らずに済んでしまうことかもしれませんが、知るとまた学校や先生の見方が変わります。自分たちの子どもが通っているエリアの教育基盤がどうなっているか知ると、感謝の気持ちが自然とわきます。
よりよく生きるための基礎となる道徳性を養うために、まずは家庭から
子ども達の道徳観は、何を見聞きして育つか。
これは、身近な大人の在り方ではないでしょうか。
親のことも、学校の先生のことも、地域の方のことも、テレビの中の芸能人のことも・・・
子ども達は、見ています。
やってはいけないことは、やらない子に育てる。
Noといえる子に育てる。
善悪の区別がつく子に育てる。
思いやりのある子に育てる。
自立心のある子に育てる。
どれも、小さい頃からの家庭でのしつけなしでは叶わないことです。
学校と地域とが連携した下支えも不可欠。
日本は、もうすでに子どもが少ない国になっています。
子ども一人一人が、国の宝!
大切に伸び伸びとしながらも、礼節のある子ども達に、みんなで育てたいですね。
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