死別シングルマザー的PTAのすすめ

ふぁみママこと渡邉さおりです。

昨日の朝、PTA役員として最後のあいさつ当番が終わりました。そして今日で、学校評議員の会も終わりました。今年度私は、娘の中学校のPTAで母親代表というお役を頂いていましたが、残すところ1か月を切りました。

死別のシンママとPTA活動

もう6年ほど前のことなので、正直に告白しますが、当時はPTA役員を引き受けるのが、めちゃくちゃ恐怖でした。

私は働く死別のシングルマザーなので、実際、人が考えているほど時間のやりくりが簡単ではありません。夜や休日にも出かけることがあるので、子どもたちにも多少の負担がかかります。そして何より、私はひとり親家庭であることにどうしようもない負い目を感じていたので、ひきこもりの私を人目にさらさないでほしいという気持ちがありました。でも、そこからは結局委員や役員をずっと今日まで続けています。

私はもちろん、好きで役員をやっているわけではないけれど、一旦お役目が終わるので、この間に学ばせてもらったことが本当にたくさんあって成長させてもらって、私を受け入れてくださった先生方やPTAの皆さんにも感謝の気持ちもあって、何よりこれから先、死別のシングルマザーでPTA役員を迷っている人がいたら、ぜひ勇気を出して引き受けていただきたいという思いで、ちょっと長くなりますが、今回そのことを書いてみることにしました。

『できない』は、本当ではないことを子どもたちに伝えるチャンス

『PTAなんて無理、できない』と思っている親御さんは案外多いです。時間がないからできない、仕事があるからできない、子どもが小さいからできない、ご主人がだめだといったからできない。でも、本当にそうでしょうか。『できない』は、『やらない(やりたくない)』が前提の発想。もちろん、自分の子どもがそう考えるようになっても、いいのであれば全然構いません。でも私達、死別シンママの子どもたちは、父親という後ろ盾がありませんから、自分で自分の道を切り開いていく力が普通の子よりも必要になります。こういう時は「やってみなければ、わからないでしょ?」って、まずはママが子どもたちに言って見本を見せてあげられるチャンスです。PTAは収益を出さなければならないものではないし、みんなで学生サークルのように取り組めるので、チャレンジでやってみるにはちょうどいいものです。これが私の第1のおすすめポイントです。

最高の理解者が見つかるチャンス

ママ友はママ友です。でもPTAを一緒に経験すると、同志のような親しみがわきます。仲がいい人とは今まで以上に仲良くなれますし、どんな人か知らなかった人でも、1年2年と一緒にいるうちに仲良くなれます。私には、PTAをご縁に仲良くなり、卒業した今でも、定期的にお茶をしたりご飯に行ける同志ママがいます。家庭環境がわかっていて、それでも縁が続いているママ友の存在は、私にとっては一生の宝物です。死別のシンママだからこそ、そういう心許せる人を身近に作ってもらえたらと思うのが私の第2のおすすめポイントです。

性格を変えるチャンス

私にはフリーランスが向いていると思っています。ただPTA活動は、そういうわけにもいかず、人と協力することも多々あります。私を含め、死別シンママにありがちなのが、自分で全部を抱え込むことです。そしてできる限り自分でやろうとすることです。自分が休んだら他の人にしわ寄せがいく、迷惑をかける・・・PTA活動は、この考えを根本からひっくり返すことができます。一人ではできないとわかるからです。『一人ではできない』ということを知ることは、『一人で生きていくことはできない』ということを知ることであり、『人の力を借りてもいい』と知ることです。ですから、私のように頑固で孤独な死別シンママなほど、PTA組織に入ることをおすすめします(笑)。

多様化する家庭の形のサンプルとして生きるチャンス

親世代の私達が子どもの頃と違って、家族の形は多様化し、その数も増えています。母子家庭だから参加しづらい、逆に母子家庭だから免除される、そういうPTA組織は段々と時代に合わなくなってくると思います。どんな家庭環境の親御さんでも関わりやすい組織づくりに少しづつ変化させていくことができるのは、関わっている当事者の中に該当者がいることだと思います。私が取り立てて何かできたわけではないけれど、シンパパやシンママが違和感なく在籍できるPTAが全国的にもスタンダードになればいいなと思います。

もし主人がいたら…と考えるチャンス

これは、私が今年度母親代表を引き受けることを決めた大きな理由です。もし主人が生きていたら、間違いなくPTA会長をやっていたんじゃないかと思うんですね。息子が生まれた時に周りの人に言われていました(笑)。地域と仲間を家族のように大切にする人でした。私とは全く性格が違う人で、主人が生きていれば、私には逆に絶対まわってこなかった役だと思うので、不思議なものです。今となっては、2人分の人生を生きるチャンスをもらったような気がしています。生きているからこそ味わえる瞬間瞬間がPTA活動にもあります。そう思うと、多少の煩わしいことも、そんなに気にはならなくなりますよ。

よく考えたら、みんな案外一緒だったと知るチャンス

ひと昔、ふた昔前のPTAと違い、専業主婦のPTA役員を見つけることは結構難しく、PTA活動に精を出せるお父さんやお母さんは、ほんの一握りです。ですから、今は仕事を持ちながらPTA活動をする人の方が普通だといえると思います。ご主人がいても毎晩帰宅が遅い人もいますし、単身赴任の方もいます。結局、両親揃っていてもシングルマザーのように頑張っているお母さんは案外多いものです。なんでも物事のとらえ方次第なので、負担感を前面に押し出さず、ポジティブに柔軟に、チームの一員として関われる自分に、気持ちを切り替えていくと案外楽に関われるように思います。

子どもと一緒に成長するチャンス

今日の評議員の会では、落ち着いた学校の様子を見せていただき、今年度の課題や次年度の取り組みについても、お話を伺うことができました。

あいさつ当番は月に1回でしたが、子どもたちや先生のお顔を見に、参加するのも割といいものでした。顔見知りの子が元気に登校していく姿や、先生から聞く子ども達の様子は、役員としてその場にいなければわからない新鮮なことでした。私も、子どもたちと一緒に学ばせてもらい、親としても成長させてもらいました。

死別の子どもたちは、大切な支えを一人分亡くしています。そんな我が子が通う学校です。父親がいなくても、それに見合うだけの教育と友情と心身の成長を平等に育んでくれる場所です。そこにママも入り込むことで、子どもとも共通の話題が増え、より理解を深めることもできます。

どうぞ、チャンスがあればぜひPTAも経験してみてくださいね。

 

死別シンママと子どもたちも
もう一度心豊かな毎日を晴れ

クリックして頂けたら、嬉しいです。

にほんブログ村 子育てブログ 死別シングル育児へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です