こんにちは。ふぁみママこと渡邉さおりです。
娘の合唱チームが全国大会に出場できることになりました。
今思えばちょっとした秘訣があったように感じるので、今日はそれについて書いてみたいと思います。
「ちょ~不安や。明日のアンコン(アンサンブルコンテスト)……なんか全然今日の練習ダメやった…」土曜日の昼、娘が険しい表情で帰ってきました。
娘は中学2年生。合唱部3チームのうちの1チームのリーダーです。今回のアンサンブルコンテストは、県内出場チームのうち1チームだけが全国大会へ進めるという狭き門の大会です。そのアンコンを翌日に控えていました。
土曜日の部活は、なんだかみんなふわふわしていて、リーダー達はイライラしていて、部内の空気に落ち着きがなく、こんな状態で本当に本番を迎えていいのか、不安になったそうです。
そういう大事な時の前の、心のバランスが取りにくい感じ、何だかわかる気がしますよね。
こういう時、母にできることといったら、話を聞くことくらいです。
娘のようにマイペースな子でも、リーダーになると、いろいろな感情がわき上がってくるんだな~、いい勉強させてもらってるな~と話を聞きながら思っていました。
夜、おもむろに「手紙書かなきゃ!」という娘。チームのみんなに、今から手紙を書くと言うのです。メンバー一人一人の好きなアイドルやアニメの画像を写真用紙にプリントして、その裏にメッセージを書き始めました。そういえば、昨年先輩からお手紙をもらって、それからずっと合唱ファイルに大事に入れていますから、あれを書くんだな・・・と思いました。コミュニケーション手段で携帯をよく使う子ども達だからこそ、ここぞという一通は、手紙の方が心に届くのかもしれません。
内容の一部は、こんな感じです。
- 初めてのアンコンはどうだった?
- 2回目で最後のアンコンだったね。
- たくさん一緒に練習してきたね。
- 一緒に楽しんで歌えたよ。
- ありがとう。
- これからもよろしくね。
- Nコンも一緒に頑張ろうね。
娘は、こんなことを、一人ずつ思い浮かべながら、チームメイト10人分の手紙を書きました。すごくうまい子が集まっているチームじゃないから、一人一人が手を抜かず、信頼できる歌声にすることが大切なチームなのだそうです。
緊張した表情で、表彰を待つ娘。
まさか、2枚も賞状を頂けると思っていなくて、手に持っている賞状をどうしていいかわからず、会場の笑いを誘い、3枚目の推薦状をもらう時には、動きがコミカル過ぎて、会場は、もはや笑いが抑えきれず爆笑に・・・。
私は、泣けるやら、笑えるやらの、表彰式でした。
娘が常々言っていたのは、
- チームみんなが合唱を楽しむこと。
- いつも合唱を楽しめる雰囲気を作ること。
- 特別うまい子がいない分、全員の歌声を大切にすること。
- 金賞を取りに行くのではなく、金賞に相応しい歌声と仲間になること。
これができたら、私は金賞の賞状を受け取りに行けるし、みんなも先生も、喜ばせてあげられる。そんなことを言っていました。全員が合唱を楽しみ、全員の声で合唱を作り上げた結果は、想像以上の現実を引き寄せることができました。この日、娘の他にも何人もお手紙を書いてきてくれていました。中にはカップケーキをチームメイト分焼いて来てくれた子がいたり、アメ付きのお手紙をくれた子もいたそうです。
チームメイトのために、事前に感謝と友情とねぎらいの想いが詰まったお手紙を書いておいたり、カップケーキを焼いておいたりするんですよ。みんな、書きながら作りながら、いろんなことを思い出したと思うのです。いい仲間と毎日練習してここまで来れたな~、明日は頑張ろう!楽しもう!と、たくさん感謝や信頼の気持ちがわいたと思うのです。みんなのために頑張れる自分になれたと思うのです。
こんな子達が集まって歌い上げる合唱です。いい合唱ができあがるのは、至極当然と言えば当然だったのかもしれません。
感謝や今までの思いを当日までに書いておき、大会が終わったら、みんなに渡す…そんなお手紙のやり取りが恒例になりつつあるようです。
娘は今まで何回も、いろんな方の講演会で、夢の叶え方や目標達成、チーム作りなどの話を聞いていて、できることを少しずつ取り入れていました。大人が講演している内容を、子どもたちは一方的に聞くことが多いと思いますが、子ども達には案外すぐに実践できる場があり、結果が見えやすいことも多いです。この感謝の手紙も、以前講演会で聞いたものです。
今回で、より自信と絆を得た娘達のチームが、3月21日の福島大会で、どんな頑張りを見せてくれるのか楽しみです。
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